ドラマ、映画にお勧めのVODサービスはこちら
2021年5月9日、神戸市立須磨海浜水族園で飼育されていたラッコのラッキー(享年22・オス)が老衰で死去しました。
ラッキーは、現在日本で飼育されているラッコにおける最高齢でした。
実は…ラッコって絶滅危惧種だってご存じでしたか?
水族館の人気者ですが…実はラッコは日本で4頭になりました…。
水族館の人気者、ラッコはどうして絶滅危惧種となったのか…その理由・原因と現状の対策をまとめていきます。
Table of Contents
日本でラッコが見られる水族館は?
現在日本でラッコが見られるのは3つの施設のみ。
- 鳥羽水族館(メス2頭)
- 須磨海浜水族園(神戸市、メス1頭)⇒現在は鴨川シーワールド(千葉)
- マリンワールド海の中道(福岡市、オス1頭)
の3園のみになっています。
鳥羽水族館のアクセス(メス2頭)
住所:〒517-8517三重県鳥羽市鳥羽3-3-6
JR・近鉄鳥羽駅から徒歩約10分
須磨海浜水族園のアクセス(現在0頭)
〒654-0049 兵庫県神戸市須磨区若宮町1丁目3−5
・JR「須磨海浜公園」駅から徒歩5分
・山陽電鉄「月見山」駅から徒歩10分
鴨川シーワールドのアクセス(メス1頭)
〒296-0041 千葉県鴨川市東町1464-18
東京方面からは車で[海ほたるPAより]約1時間10分
東京湾アクアライン→君津I.C→房総スカイライン(無料)・ 県道24号線経由→鴨川シーワールド
安房鴨川駅→鴨川シーワールドホテル→鴨川シーワールド間 無料送迎バス運行ダイヤ(約10分)
マリンワールド海の中道のアクセス(オス1頭)
〒811-0321 福岡県福岡市東区西戸崎18−28
JR博多駅から鹿児島本線(上り)で香椎駅まで11分。JR香椎線(西戸崎行き)にのりかえ、海ノ中道駅まで 20分。
今年3月に和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドは1頭だけ残っていたラッコ(メス、12歳)が鳥羽水族館(三重県)に移動し、34年間にわたる飼育・展示を終了したことで現在みられるのは3つの場所だけになりました。
ラッコが絶滅危惧種?日本国内ではいつから?
1983年に日本国内で初めて一般公開されたラッコ。
その愛らしい姿でまたたく間に水族館の人気者になり、1994年には122頭も飼育されていました。
しかしその後、毛皮目的での乱獲や環境汚染の影響から、野生のラッコの数は減って行き、今では絶滅危惧種に指定されています。
現在神戸の須磨海浜水族園はリニューアルオープンに向けた改修中で…ラッキーはともに飼育されていた明日花(22・メス)と一緒に千葉県・鴨川シーワールドに引っ越ししており、その地で最期を迎えた。
もともと住んでいた神戸じゃなく、千葉で亡くなってしまったのですね…。
神戸の飼育員は残念だったろうな…。
かつてラッコは毛皮を目的に乱獲され、国際自然保護連合のレッドリストで絶滅危惧種に指定されています。
ラッコの個体数は毛皮取引のために1700年代から大きく減少し始め、旧来の生息地のほとんどから姿を消していきました。
ただし、現在は少しずつ旧来の生態系が戻ってきている、北海道の沿岸でラッコが増えて、漁業における被害があり困っている漁師さんもいるということですが…法律もあり捕獲や飼育は難しいんですよね。
日本国内での飼育数の減少の理由は、ラッコが多く生息するアメリカの国内法で野生の個体の捕獲が禁止されていることによるものといわれています。
ラッコが絶滅危惧種になったのはいつから?
日本では1994年のピーク時に122頭が国内で飼育されていましたが、今回ラッキーの死去を受けて、現在国内で飼育されているのは、3施設で4頭だけになってしまいました。
5年前も15頭程度だったみたいなので…本当にどんどん飼育数が減っていますね…。
日本でも古くからラッコが生息していたんですけどね。
世界的に多いときは30万頭近くいたといわれていますが、毛皮を目的とした乱獲などで20世紀初頭までに頭数が激減し、“絶滅寸前” となった時期もありまいた。
現在は、ロシア領から南下してきた個体が北海道に定着しており、数はある程度増えているとのことですね。
ちなみに残り4頭は確かすべて水族館生まれの野生を知らない子達ですからね。
なかなか野生から、もう一度水族館へ…っていうのは難しいのかもしれませんね。
水族館には種の保存、という役割もあるので…もしも捕獲が可能となったらまた数等飼育していき、人気者が見られるようになったらいいなとは思うんですが…難しいですよね。
絶滅危惧種となった理由・原因
国内のラッコ飼育数の減少について、現在、メイ(17・メス)とキラ(13・メス)の2頭を飼育している鳥羽水族館の飼育研究部次長・石原良浩さんは
日本国内での飼育数の減少の理由は、ラッコが多く生息するアメリカの国内法で野生の個体の捕獲が禁止されていることによるものです。現状、ラッコの飼育数はアメリカ頼みなんです
アメリカでもラッコの生息数が減少したことから、捕獲禁止となった背景があります。
アメリカの一部地域では野生の個体数が少しずつ回復してきている、という話もあります。しかし今後、海外からラッコを迎え入れられるかどうかは、何とも申し上げることができません。
ということを語っていました。
ラッコが減少した理由は大きく3つあるといわれています。
- 毛皮のための乱獲
- シャチによる捕食
- 原油流出
まず1つ目は毛皮のための乱獲です。ラッコの毛皮は断熱性が高いため、乱獲され毛皮として使われたそうです。
その次はシャチによる捕食。こちらはアラスカでアシカを人間が乱獲したことで、シャチが主食としてたアシカが減少し、ラッコをたべるようになった…という人間が生態系に影響を及ぼしていることがわかる話があります。
そして、最後は原油流出事故です。原油タンカーが座礁し、運んでいた原油が海に流れ出して近辺にいるラッコが死亡する…という痛ましい事故が起きています。
このような原因からラッコは絶滅危惧種になってしまったということです。
ラッコの絶滅を防ぐ対策は?
ラッコの絶滅を防ぐために今は乱獲から、保護活動が進められています。
絶滅を防ぐための対策は、絶滅の原因となった毛皮のための乱獲を防ぐこと、原油流出等をなくすことですからね。
鳥羽水族館の飼育研究部次長・石原良浩さんは
本来、ラッコは繁殖力が強い動物なんです。
それもあってか一時は国内でも多くの施設で飼育されていましたが、その飼育されていたラッコたちから世代が進むにつれて、繁殖力が弱まってしまったようです。
現在、日本国内のラッコは鳥羽水族館のキラとメイ、須磨海浜水族園の明日花、そして福岡県・マリンワールド海の中道のリロ(14・オス)の4頭。
ほとんどが高齢ですので、飼育しているラッコ同士の繁殖で増やすのも難しいのが現状です……。
と言っていたので、水族館で飼育されてるラッコ同士では繁殖は難しそうです。
ちなみに、ラッコだけではなく、ジュゴンもセレナが死んだらもう二度と国内では見られないし、シャチもオスがアース1頭だけとなっています。
クラカケアザラシなんて、世界で1頭しか飼育されていないのに、全然報道されません。
人気者だけが絶滅危惧種!って報道されるんですよね。
まずは、ラッコの保護活動が進み、生態系が安定してくることを願っています。
ラッコが減ったことでどんな変化が起きた?
ちなみに18~19世紀、カリフォルニアにすむラッコが毛皮目的で大量に捕獲されて、その地域の海に大きな変化が起きました。
ラッコの減少により、コンブの一種が減ってしまったんですよ!
ラッコは、お腹の上で貝やウニなどを割って食べる肉食動物です。
ラッコが大量に捕獲されたことで、その付近からラッコが減り、ラッコが食べていたウニが増えて、ジャイアントケルプとよばれるコンブの一種をたくさん食べてしまったのです。
その結果、ケルプは数を減らし、海藻をすみかにしていた生き物や、食べ物にしていた他の生き物も数を減らしてしまいました。
こうやって、1種の生き物が減ることで、周りの生態系がどんどん崩れていく。
バタフライエフェクト、風が吹けば桶屋が儲かるではないですが、1種の生物が絶滅することで、少しずつ世界に変化が起きていき、かなり大きな影響を与えるんですよね…。
人間って本当に罪な生き物だよな…。
まとめ
水族館でラッコの愛らしい姿を見られるのはあと数年かもしれません。